| 第三部(参考) |
第三部(参考) II 資本政策に関する提言 |
| 資本政策に関する制度改正への提言 |
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第三次ベンチャーブームは官主導であったといわれるが、通産省・議員立法等が先導し、従来の我が国の法制の変革の流れとは異なったスタイルで、ベンチャー企業を取り巻く制度は大きく変革した。多くはアメリカのベンチャーなどに関する施策の輸入であるが、これまでの我が国の法体系からは考えられないような制度の導入も相次いだ。特にかつてない大きな金融情勢の変革ので、直接金融に関する制度改革の変化は激変といってよく、現時点で今後の制度改革をすべて見込んで提言することは難しい。
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しかし、一面でこの激変が混乱を生んでいる。我が国の法制度は、原理原則の法哲学が先に存在し、これに基づいて実社会を律する法律・規則が存在し、原則として各自が勝手に活動することを想定していない。これに対してアメリカ流の制度はやはり経験主義的であって実務的に生まれたケースを整理・調整されていく形で決められる。例えば我が国、ではストックオプションや株式交換・移転はその必要性から近年導入されたが、これらが実際にどのように応用されるか、ということが、すべて想定されて法律化されたわけではない。株式交換されれば、付与されていたストックオプションはどうなるか?などの課題は今後実務的に解決されねばならない。
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1.商法に関する提言
我が国商法の「資本充実原則」「株主平等原則」等の哲学は、しばしばベンチャーの資本政策において非常に厄介なこととなる。哲学であるから利害関係者が了解していても変更してはならないというものであり、実務的には弊害が目立っていることが多い。
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1)) 事後設立に関する検査役検査(商法246条他)が求められているが、非常に繁雑で手間がかかるといわれている。時間がかかり、会社からの資料提出も多く、実際に正確に評価できるとは限らない。この検査役については今後検査役の対象者を広げるという対応も考えられるが(産業活力再生特別
措置法)、従来のように株主総会の決議によることも望まれる。商法上「資本充実原則」は絶対的な要求であり、現物出資類似行為として近年検査役検査に加えられたので、趣旨からいえば再度の変更はない。しかし、一方で時価主義に今後商法が対応していくことを考えると、資本充実原則の存在理由自体が薄弱になりつつある。取締役の填補責任があることは良いとしても、手続き自体を踏襲しなければならないことはベンチャーの資本政策にとっては大きな弊害になっている。実務的には設立後2年以上経過した会社を買ってきて対応している例も多いが、本末転倒な対応と考える。
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