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第二部 III 株式数 |
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1. 授権資本枠の考え方
上記のように、株式公開に向けて株式数を増やす必要性があるが、現実には、商法及び商業登記法等の規制により、常に授権資本の枠内でしか増資することができない。すなわち、現在の授権資本制度では新規発行株式数が発行済株式総数の4倍を超えるときには株主総会を開いて定款を変更する必要があり、そのため、株主総会及び会社登記の変更の必要性から、機動的な資金調達が必ずしもできないという弊害が生じている。
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また、上記のマザーズ銘柄のように資本金が10,000千円(200株)程度の会社であれば、もし10,000株まで株数を増加しようとすれば、単純に増資を繰り返した場合、上記のとおり授権資本枠の拡大は発行済株式総数の4倍までしか認められていないので、最低3回の授権資本の枠の拡大のための株主総会決議と会社の授権資本の枠の拡大及び増資等の商業登記が必要となり、実際にオーナー経営者が増資等をする場合の資金負担の問題と同時に事務処理の煩雑性と登記完了に必要な日数を考えるとかなりの期間を要することになる。
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もし、公開予定時期が早まったりする場合には、実務的に必要とすべき株式数を確保できないで公募等を実施せざるを得ないことも起こる可能性があり、経営権の侵害等将来の会社業務の執行に影響を与える可能性もあるので、十分注意しておく必要がある。
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そのため、最近、急成長を続けるベンチャー企業に対して、機動的な資金調達を可能とするために、定款を変更しないで発行できる株式数を増やすべきではないかという提言がなされており、そのことにより、ベンチャー企業に対して投資ファンドを受け入れやすくしたり、他企業との資本提携をスムーズに後押しすることが迅速にできることなどが期待されている。
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2. 株式分割
株式分割とは、資本金の増加を伴わずに、株主に無償で新株を発行することをいうる。したがって、株主にとっては、資金負担なしで株式数を増加させることができるため、資本政策にとって重要な方策となっている。
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株式分割の手続きとしては、例えば、500円額面株式を50円額面株式に分割するためには、取締役会で株式分割決議を行い、株主総会で発行する株式の総数・額面株式1株の金額、1単位の株式の数についての定款変更決議を行う必要がある。株式公開前の会社が資本政策として、株式分割を利用する目的として以下のことが考えられる。
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1))
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株式市場でのいわゆる株価の割り負けを防止するため
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2))
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発行済株式数を増加し、公開基準に適合させるため
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3))
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公開後を考慮して、株式数の増加に伴い株主数の増加が期待でき、同時に投資単位の引き下げが可能となるため
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1)) のケースとしては、従来よく行われたのは、500円額面の会社が50円額面にするために株式分割を行う場合で、50円額面の銘柄と比較した場合に割高感があるためその解消を目的として実施することが典型的な例としてあげられる。
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