| 第二部 | 第二部 I 資本政策の基本的考え方 |
| I 資本政策の基本的考え方 |
| 会社の価値を測る基準は様々である。売上高もそのひとつであるし、経常利益、雇用人員、株主への利益還元率、キャッシュフロー、営業所や支店数、マーケットシェア、CM好感度……例を挙げるいとまがない。しかしながら、これらのどれを取っても会社全体の価値を表現は出来ない。 |
| 既に読者の皆さんもご承知のとおり、平成11年12月にMothers上場を果たしたインターネット総研は、一時株式時価総額が9,000億円を上回り、1兆円を目指す勢いであった。インターネット総研のこれまでの実績や財務指標だけでは到底考えられないことであるが、株価が経済学でいうところの実質経済の先行指標であることを考えれば、事業の将来性や他事業への展開可能性が、投資家のマインドにうまくフィットした結果ともいえる。ヤフーの1株1億円に近い株価についても、インターネット総研と同じことがいえる。 |
| 株価こそが、会社の日々、いや1秒単位でのあらゆる経営環境の変化に敏感に反応する、会社全体の価値を表す指標で、会社全体の価値は、その株価に発行済みの株式を乗じた結果(これを会社の「株式時価総額」という)で表される。このように考えれば、会社の価値は日々刻々と変わるもの、と認識しなければならない。実際そうだと思う。 |
| ここで、重要なことは、これらの事実は単なる偶然ではない、また、インターネット関連の業種に特徴的なことでもない、ということである。これらの事実の背景には、綿密に練られた資本政策が存在しており、公開後の会社の価値の基礎部分は、公開前の資本政策いかんによって、大きく変わってくる、ということである。良い資本政策が会社の価値を決定する、といっても過言ではない。 |
| 資本政策は、以下のように定義をすると分かりやすい。 |
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企業の必要資金調達時をマイルストンとした、最適株主構成、最適株価を実現するための株式分散スキーム案である。 |
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ただし、ここでは、資本政策を立案するに際しての、考え方のポイントを理解して頂くことが目的であるので、以下の説明で、商法や公開ルールで定められる専門用語、また、株式分散を実際に行う場合に理解しておくべき、時期や期間の制約、分散株数等に関わる詳細な規制についは後述し、ここでは説明を省略する。 |