2013年リスト

》2013年12月02日   「てんこもり」H25年11月号

》2013年12月02日   「てんこもり」H25年10月号

》2013年11月20日 
開催日

平成25年11月27日(水) PM6:00~8:00

開催場所 大阪市中央区本町2-3-4 アソルティ本町ビル
「TKP大阪本町ビジネスセンター5F ・ 5B会議室」
(VEC関西支部・西隣ビル)
プログラム

◆一部:講演 午後6:00~6:30

    ATAC 運営委員長 梶原 孝生 様
     演題「東日本被災地における中小企業の状況」
     ~ATAC東日本震災支援プロジェクトの総括~

 

◆二部:審査会 午後6:45~8:00

    東日本大震災被災地復興に寄与するアイデア企画の審査会

    ・企画  ヒール・ザ・ワールド

         代表  畠中 恵美 様 (東洋医学サロン SHANTI代表)

         事務局 江木 宏志 様

         司会  秋田 ひとみ 様

    ・活動報告

         瀧澤 勇人 様 (東北震災復興ツーリズム協会 代表)
    
  

参加費

会 員  無料

非会員  2,000円

お問合せ先

VEC関西支部

TEL:06-6263-0366
FAX:06-4964-6293
Eメール:kansai1@vec.or.jp

》2013年11月14日 

「2013年度 ベンチャーキャピタル等投資動向調査速報版(英語版)」を作成いたしました。


  The 2013 Survey on Venture Capital Investment Trends in Japan (Preliminary)

》2013年10月22日 

「2013年度 ベンチャーキャピタル等投資動向調査の結果(速報)」をとりまとめました。


  2013年度 ベンチャーキピタル等投資動向調査結果 (速報)

》2013年10月03日 

 大強度陽子加速施設「 J-PARK 」 が疑わしい事故を起こした。漏れ出した放射線は微々たるもの(本来これはあってはいけない)だが、全コンピューター制御の警報器を人手でリセットしたばかりか、実験施設内に漏れ出した放射性物質の空間線量を少なく見せるようと、排気ファンをフル稼働させてごまかした。おかげで施設外に放射性物質を故意にまき散らすというとんでもない事態となったのである。

 

 これは漏れ出した放射性物質量の大小の問題ではない。それ以前に研究者のモラルの問題である。全てコンピューター制御されたシステムにおいては、警報遮断器が自動的に切れた場合コンピューター・システムをチェックすべきである。人間が勝手に手動でスイッチを入れ直してもいいのかという問題である。

 見かけの空間線量を降下させようと換気ファンを回すなど、悪事を働く手際が良すぎる。これまでもこのようなごまかしによる隠ぺいが行われてきたのではないかと疑われても仕方あるまい。

 

 J-PARKは茨城県東海村に約1,500億円の巨費を投じて、日本原子力研究所開発機構などが建設した1周1.6kmのリング状の陽子加速器である。2009年から本格運用を開始しており、光速に近い陽子を金などにぶつけて発生させたニュートリノを、295km離れた飛騨にあるニューカミオカンデまで送り、ニュートリノが3つの世代からできていることを証明するための実験を行っていることは有名だ。

 

 要するに大強度陽子加速施設は、新たな物理現象の発見・解明に重点が置かれており、世界でも最先端を走る。目標としては新しい粒子の生成も考えられている。

 我々の周りにある陽子や中性子は、アップとダウンという2種のクオークからできていて、陽子はアップ2個とダウン1個、中性子はアップ1個とダウン2個。ところがクオークにはこのアップ・ダウンの上にストレンジと呼ばれるものが存在している。そこでJ-PARKでは、アップ・ダウン・ストレンジの3種のクオークが1個ずつで構成されるラムダ粒子や、それぞれ上記のクオークを2個ずつ含むHダイバリオンと呼ばれる新しい粒子を創出する計画を立てている。このような世界的超先端科学分野のマシンが、理不尽な人間のエゴでしばらく稼働が難しくなろうとしている。運転再開には、地元住民の理解が不可欠であることなど、彼らには頭の片隅にもないのである。

 

(多摩大学名誉教授 那野比古)

 

本コラムは、本回をもってしばらくお休みさせていただきます。

》2013年09月26日   「てんこもり」H25年9月号

》2013年09月26日 
開催日

平成25年10月17日(木) PM6:00~8:00

開催場所 大阪市中央区本町2-3-4 アソルティ本町ビル
「TKP大阪本町ビジネスセンター5F ・ 5B会議室」
(VEC関西支部・西隣ビル)
プログラム

◆講演  大阪府警・東警察署 防犯係 

◆テーマ 「企業の防犯意識向上について」      

参加費

会 員  無料

非会員  2,000円

お問合せ先

VEC関西支部

TEL:06-6263-0366
FAX:06-4964-6293
Eメール:kansai1@vec.or.jp

》2013年09月26日 

 見棄てられた都市再開の立役者として3Dプリンターに光が当たろうとしている。かつて車の王国として光輝いていたデトロイトも今や破産自治体として有名になった。かつての王者フォードが去り、今やGM(ゼネラル・モーターズ)が同市を支えているイメージとなった。

 

 デトロイトの特徴は、流れ作業による小品種大量生産の実現で、フォードのT型車などわずか41秒で1台が市場に送り出された。しかし、その面影はいまやゴースト・タウンにとって替わられている。淋しく治安の悪い荒涼たる空きビルの林立は不気味だ。ところがこの荒涼の世界をひと味違った形で再生させようという動きがいくつか出始めている。

 

 ここで興味深いのは、そのいずれのプロジェクトにも中心に3Dプリンターが置かれている点だ。3Dプリンターで作り上げられた製品は強度的に欠陥が多く、これを克服しようという動きがある。あるいは、3Dプリンターの大型化。飛行機のロータリー・エンジンを3Dプリンターで試作しようという意欲的な動きもある。極端なケースでは、自動車エンジンのすべてを同プリンターで製作、試験するというものもある。何せ、3Dプリンターとなると少種一品生産も可能で、それまでのデトロイトとまったく逆の方向、言い換えれば逆産業を生み出せる力を秘めている。あるミシガン州のベンチャー・キャピタルは、荒れ果てたビルを上記のような革新的なベンチャー企業に貸し、デトロイトを3Dスキャナーによる生産基地とすることを目論んでいる。

 

 現世界の3Dプリンター業界は、アメリカの3Dシステムズ、ストラタシス、アスペクト、シーメットの4社に占められているが、この4社とも3Dプリンターを産業の中枢にすべく全力投球している。何せ開発コストは、20分の1以下、開発期間も10分の1と魅力的だが、問題は材料の強度にある。

 

 3Dプリンターについてはこんな話もある。大企業をスピンオフした技術者仲間数人で何とEV(電気自動車)を作り出した。車の名は「グリーンカー」。6時間の充電で30km公道を走ることができ、しかも価格は同種のメーカー市販車の5分の1(65万円?)。この話、アメリカと思ったが実は日本である。3Dはここまでできるという実例を示した。製品の壁は粉末焼結金属やナイロン粉末材が用いられているが、問題は材料の強度である。0.1ミリピッチで積み上げられているのに過ぎない3Dプリンター製品は強度に難がある。これまでは樹脂と砂を混ぜた砂型で鋳型を3Dプリンターで作り、この鋳型をベースに自動車向鋳物などを作ったケースが多かったが、これでも1ヶ月の仕事がわずか3日に短縮されたというから凄い。

 

 デトロイトでは、このような意欲的なベンチャーの集積を作ろうとしている。この中には大型化については、CO2レーザーを使って1辺が1メートルもの大きさの装置を作り出すことに成功しているベンチャーもあり、また今後省エネで期待されるターボ・チャージャーを光造形自作、自社の自動車に取り付けた企業もあるという。3Dプリンターは今後ハードな産業ばかりでなく、人工骨のような生体へのソフトの応用が注目されている中で、デトロイトの動きには目が離せない。

 

(多摩大学名誉教授 那野比古)

》2013年09月19日 

 今、世界の3Dプリンターは米国勢に押しまくられている。それどころかメイカーボット・インダストリーズ社などは、価格がわずか1400ドル(約14万円)のデスクトップ型3Dスキャナー「デジタイザー」を発表、世間を驚かせた。3Dプリンターの運用にはそれに投入するCAD・CAM設計データやスキャナーからのデータが必要だが、同社はスキャナーから簡単に3Dデータ・ファイルが作成できる製品を打ち出してきた。更に、興味があるのは、このデジタイザー同社の3Dプリンター「レプリケーター」ばかりでなく、他社の3Dプリンターにも接続、出力できるという点である。シェア拡大の目玉を狙っているのだ。家庭や個人でのデスクトップ・ファクトリーで、安価に試作、生産も夢ではなくなってきた。“一匹狼工場主”の実現である。

 

 ところで、光造形3Dプリンターで思い出されるのは、わが国にあった、(株)インクスという会社である。2009年民事再生法を申請して倒産したが、なんと居た場所は東京のど真ん中、東京駅前の新丸ビルであった。ここの豪華な3つのフロアを占めていたのだが、リーマン・ショックで2007年末まで3期続けてきた100億円の売り上げが一挙に27.8%ダウン、2桁あった営業利益も10億円の損失に転落、インクス自体も賃料月間約1億700万円と言われた新丸ビルから消えていった。

 

 同社の設立は1990年。社長がデトロイトで見た光造形機に感激、帰国後3D-CAMからデータで部品を作り出す立体プリンターを作り出した。更にこれをベースに3Dデータから自動的に金型を生産する「型CAD」を提案。職人芸が不要で期間も早いと注目を浴びた。短サイクルのモデル・チェンジに最適とあって、携帯向け3D金型が急伸する。

 

 1990年、神奈川サイエンス・パーク(KSP)で旗上げした同社は、2006年には長野県茅野市に大型部品も生産可能な無人ライン工場を建設、運用するまでになった。新丸ビルへの移転はその翌年であった。だが好事魔多し、60%を占めていた自動車関連受注がリーマン・ショックで揺らぐことになってしまう。

 

 ここで残念なのは、自社製品が売れ始めた途端、それを将来へと延長して、豪華な自社ビルを手当て、結局は見果てぬ夢に陥ったベンチャー企業が多いことである。筆者の知っている最盛期での突然死はこのような例が多い。

 

 融資を行う銀行側も問題があって、担保価値の大きい不動産を無理しても入手させようとする。貸して買わせて担保に入れさせるというのであるから、銀行側では往復の儲けになる。複雑な製品の一体成形と言えば、古くからロスト・ワックス法があり、かつて神奈川ではこれで成功への一歩をつかんだのはいいが、いい気になって自社ビルまで建ててしまった、結果は全てがおじゃん。本社ビルなどいくら立派でも少しもカネを稼ぎ出してはくれない点をベンチャー各自しっかり胸の中に受け止めておくべきであろう。

 

 それにしても巨大な3Dプリンター市場を前にしての日本の迷走は、情けないを通り越して涙が出てくる。

 

(多摩大学名誉教授 那野比古)